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これから家族が長く暮らす場所だからこそ、自然素材を使ったリノベーションに興味がある方もいるはず。
そこで今回は、自然素材を使ったリノベーションのメリット・デメリットについて紹介します。「自然素材」という言葉を聞いたことがあっても、具体的にどのような素材なのか、イメージがつかない方にとってもわかりやすく紹介するので、ぜひお読みください。
代表的な自然素材としては、無垢材、漆喰(しっくい)、珪藻土(けいそうど)、天然リノリウム、畳、石材(せきざい)、和紙などが挙げられます。その特徴を詳しく紹介しましょう。
無垢材とは、自然の木を切り出したままの状態で加工をしていない木材のこと。無垢材は、フローリングに使われることが多く、種類はスギ、ヒノキ、パイン、オークなど、様々あります。
漆喰とは、石灰石やサンゴ礁などが元になっている水酸化カルシウムを主原料にした素材のことです。耐火性が高く、もし燃えたとしても有害なガスを発生させません。
珪藻土とは、植物プランクトンの1つである珪藻の殻が沈殿して化石になったものです。珪藻の殻には無数の小さな穴(細孔)が空いており、空気や水の吸収および放出をおこなうため、調湿効果や断熱性、吸着性に優れています。
天然リノリウムとは、亜麻仁油や石灰石、木粉、ロジン(松脂)など、植物性の天然素材を原料としてつくられた建材のこと。かつては床材としてポピュラーな存在でした。色や柄が多彩でモダンな洗練された雰囲気を醸し出します。
畳は、今でも和室に使われるポピュラーな素材です。畳で使われる「いぐさ」には多くの気孔があり、調湿効果や防音効果、保温性、断熱性に優れています。
石材とは、土木・建築、墓石・石碑、美術・工芸品などの材料として使用される岩石のこと。石材は、耐久性や耐火性、耐熱性にも優れているため、頑丈な家を建てられます。
和紙とは、ミツマタ・コウゾ・ガンピなどの靭皮 (じんぴ) 繊維を原料として、手すきで作る日本古来の紙のこと。植物素材のため、シックハウス症候群のリスクが少なく、和紙の繊維が日の光や照明の明かりなどを優しく乱反射してくれます。
自然素材を使ったリノベーションのメリットは以下のとおりです。
それぞれについて詳しく説明します。
自然素材を使うメリットの1つは、からだにも自然にもやさしいところ。シックハウス症候群やアレルギーの原因となるこれらの化学物質を含みません。一方、自然素材ではないビニールクロスや合板などには、接着剤や着色料に化学物質が含まれています。
無垢材や漆喰、畳などには、自然の調湿効果があり、心地よい湿度で暮らしやすくなります。適切な湿度だと、結露やカビの発生を抑えるため、高温多湿な日本の気候にぴったりです。
漆喰や珪藻土などは耐火性に優れており、無垢材は耐久性に優れています。たとえば、床材に無垢材を使用すると30年以上持ちますが、合板フローリングの場合は10~20年程度しか持たないこともあります。無垢材のほうが価格は高いことが多いですが、長い目で見ると交換および修復費用を抑えられるため、費用対効果が高いと言えるかもしれません。
対して、自然素材にもデメリットがあります。主なデメリットは以下のとおりです。
それぞれについて詳しく説明します。
自然素材は、効率よく生産できないため、コストが割高になりがちです。一般的には、自然素材の家づくりをするとなると、2~3割程度コストアップすることも考えられます。そのため、こだわりがあるところだけを自然素材にするという方法もあります。
漆喰や珪藻土の壁材は、傷がつきやすく、マジックやペンで落書きしてしまうと落とすことが困難な素材です。しかし、小さな傷であれば、自分で修繕することもできます。さらに、傷や経年劣化も1つの味わいとして楽しんでいる方もいるので、人によってはデメリットだと感じないかもしれません。
漆喰や珪藻土はひび割れしやすく、特に漆喰は職人の腕がよくないと劣化のスピードが早くなってしまいます。日本は地震が多い国ですので、揺れでひび割れができたり、大きくなってしまったりすることも考えられます。
この記事では、自然素材を使ったリノベーションのメリット・デメリットを紹介しました。リノベーションは、規模によっても異なりますが、高額のコストがかかることも少なくありません。そのため、リノベーション事務所選びは慎重にならざるを得ませんよね。
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